挨拶(あいさつ=AISATSU)
書類整理をしていて今から10年以上も前の新聞記事に目が止まりました。
あいにくどこの新聞かはわからないのですが、昨今の日本にも通じるものがあると思い
一部抜粋してご紹介します。
(以下記事、本文より抜粋)
タイトル『ビジネスはおはようから』
『おはようございます!あなたは朝、同僚に声をかけるだろうか。日本のビジネスマン社会から
毎日のあいさつが消え始めた。
「日本人が声を出さなくなった。社内ばかりかパーティーや講演会など公的な場でも同じ。
昔は、皆さんこんにちは!と呼びかけると、聴衆も一斉に復唱したものだ。」
こう残念がるのは韓国最大の日本法人、日本サムスンの社長だ。約30年前、初赴任した時は
ちょっとしたあいさつの繰り返しこそが日本人の強さの秘密!と感動した。日本人は声を交わす
ことで人との関わり方を常に確認しあい、強い組織と良好な取引関係を作っていた』
(記事ここまで)
アジア市場におけるサービス業界において日本の強みである「ホスピタリティ(おもてなし)精神)」
が注目されており、従業員教育においてもそのニーズが高まっていると聞きます。
海の向こうはさて置き、本家本元、私たち日本人の足下(あしもと=現状)はどうでしょうか。
10年以上前と比べて挨拶は増えたでしょうか。コミュニケーションレベルは上がったのでしょうか。
「個」の育成、プロ化、成果主義の導入などにより以前にも増してチーム力は衰えていると感じます。
挨拶(あいさつ)という言葉は語源を辿ると禅の言葉=禅語(ぜんご)に行き着きます。
「挨(あい)」は押す、「拶(さつ)」は迫るという意味で修行中の禅僧同士が互いの悟りの
度合いをはかるために押し問答することを「挨拶」と言ったそうです。
現代における挨拶は立場が下の人から上の人へ、形式的に行われているケースがほとんどのように
思います。
本来の意味の挨拶とは、相手の状態を知るために、もっと積極的に切り込んでいくものだったのです。
そう考えると、私たちはこの日本が伝統的に大切にしてきた挨拶をもっと見直し活用すべきでは
ないでしょうか。
立場が上の人こそ、席を離れ、積極的にメンバーへ近づき、その日の状態を知るためにも
コミュニケーションを深めるためにも、挨拶(AISATSU)をもっと活用してみては
いかがでしょうか。