リーダーシップ3.0
ユニデンやアップルの人事部長などを歴任後独立され活躍している小杉俊哉さんの著書
「リーダーシップ3.0-カリスマから支援者へ」を読み、大いに共感しました。
時代とともに求められるリーダーシップのスタイルも変わってきました。
著書の中ではリーダーシップスタイルの変遷を次のようにまとめています。
以下古い順に
リーダーシップ1.0・・・中央集権的な権力者
リーダーシップ1.1・・・権力者(文献を指向)
リーダーシップ1.5・・・調整者(協調・一体感)
リーダーシップ2.0・・・変革者
リーダーシップ3.0・・・支援者
さらに新しいリーダーの役割を次のように定義しています。
1.一人ひとりのメンバーと向き合うこと
2.動機付けすること
3.主体性をもって自律的に働くように支援すること
私はこの変化にもっとも影響を与えたものはインターネットだと思います。
かつては情報は組織の上層部、ヒエラルキーのトップに集中していました。
しかしインターネットが発達した今、情報は末端まで瞬時に伝わりますし
SNSの存在が情報を社内だけでなく、社外の多くのステークホルダーまで
瞬時に広げるようになってきたのです。
そうなると上層部の情報だけでは意思決定が遅れたり、誤ったりすることが
頻発するようになりました。
さらに価値観の多様化により、課題も多種多様化、複雑化しています。
経営課題を把握するために、また正しい情報を把握するためには
トップ自ら現場とのコミュニケーションを深めなければならなくなったのです。
あえてフランクな姿勢で、あえて謙虚な姿勢で、現場と接する必要に迫られて
きたということです。
このような新しいスタイルに必要なリーダーの資質とはいったい何でしょうか?
ひと言で言えば「人間力」に他なりません。
自分をしっかりと「内省」し、謙虚に自分を律し続けるリーダーこそが
新しい時代の舵取りにはふさわしいのではないでしょうか。