離見の見~自分の内外を客観視する
「離見の見」という言葉をご存知でしょうか?
禅の影響を強く受けた能の世阿弥が書いた「風姿花伝」の中にある言葉です。
舞台に立ちながらも、観客席からの離れた目で自分を俯瞰せよ、という意味です。
客観視する、ということはまさに観客席から自分を観る、ということになります。
私自身、座禅を習慣化するようになって(私の場合は「修行」という表現かもしれませんが)
とにかく、自分の内面(感情や不安など)を冷静に見れるようになりました。
自分の内面だけでなく、外側(周囲の反応や不測の出来事など)の事実に対しても
一歩引いたところからその現象を、ただの現象としてとらえることができるようにもなりました。
この「自分自身を俯瞰して見れる」力がついたことで、余計なコミュニケーションギャップや
無駄な動き、心の乱れも少なくなりました。
人の上に立つリーダーは感情に飲まれて、感情的な言動を繰り返すとたいがいいいことはありません。
座禅は筋トレと一緒です。
一回やっただけでは、なかなか効果が実感できません。
継続と習慣化がポイントです。
継続することで脳が確実に変化し、心が確実にぶれなくなっていきます。
多くのリーダーが坐禅や禅の教えで、自らを調え、周囲との関係性の質を高めていただけたら嬉しいです。